実は800mでもマラソンにおいても同じ3つの要素でタイムが決まることが分かっています。
今回は分かりやすくそれぞれの解説をしていきます!
その3要素とは
- 最大酸素摂取量
- 乳酸性作業性閾値
- ランニングエコノミー
によって決まります。
最大酸素摂取量とは
最大酸素摂取量、通称「VO2max」といい
Volume(量)
O2(酸素)
maximum(最大値)
の略で、その名の通り一定時間にどれだけの量の酸素の取り込めるかを数値化したものです。
これは有酸素能力(≒持久力)を示す1つの指標で、持久系のアスリートは特に非常に高い傾向にあり、
一般人の平均は40ml/kg/分、トップ選手は約80~90ml/kg/分ほどあると言われています。
VO2maxを正確に調べるには専用の施設に行き測定する必要がありますが、おおよその数値はガーミンなどの機器を活用し、心拍数により計算で求めることができます。
ガーミンにはVO2maxを自動で算出する機能がありますが、気象条件など考慮されない要素があるため誤差が生じることがあります。ですがペースや心拍数により算出していることは事実なので、一つの目安として活用すると良いでしょう。
一般的なジョギングなどのトレーニングによってもVO2maxを鍛えることができますが、VO2max向上の効果を最大限狙った練習はかなり高強度なメニューになります。
実はVO2maxは25歳あたりがピークと言われており、それ以降は減少傾向にあります。
ですが、タイムを伸ばす要素はこれだけではありません。
VO2maxについて詳しく解説したものが以下の記事になります!
乳酸性作業性閾値(LT)
乳酸性作業閾値とは、血中乳酸濃度が急激に上がり始めるポイントで、有酸素運動と無酸素運動の境目のことを言います。
由来
乳酸=Lactate
閾値=Threshold
LTまたはTと言われることが多い。
閾値ペースは簡単に言うと30~40分、ピーキングすれば約60分保てるペースで、トップ選手の場合ハーフマラソンのペースです。
このペース付近でトレーニングすることにより、乳酸が急激に増え始めるポイントであるLTペースを効率よく引き上げることが望めます。
近頃、このLTペースでの練習が費用対効果が高く非常に重要視されています。
ランニングエコノミー
ランニングエコノミー(ランニングの経済性)とは、一定の速度をどれだけエネルギーを消費せず走れるかという指標です。
ランニングエコノミーはさまざまな条件で決まり、代表例としてフォーム、筋力、スピードといったものがあります。
向上させる取り組み方として、走りの無駄をなくすことや、スピード強化しペースの余裕度を上げるといったアプローチが必要です。
各要素の重要性
今回紹介した要素は、距離や個人の特性によってそれぞれの重要性が変わってきます。
例えば、持久力よりいかに楽にスピードを出す化を求められる800mなどの中距離種目はランニングエコノミーの重要度が上がり、5000mになるとVO2maxの重要度が上がるなど様々です。
大事なのは個人の特性に合わせて練習を行うことだと思います。距離ごとのベストタイムを比較して自分が劣っている要素を探すのはとても重要です。
他の記事でそれぞれの練習方法や取り組み方について書いているので是非ご覧ください!
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